ブレーキジャダー、ペダルフィーリングの悪さ、片効きなどブレーキ周りに不満を抱えているなら、リフレッシュを考えてみてはいかがでしょうか。
メルセデスベンツ190Eも車歴30年近くが経過しており、過去にオーバーホールしていても劣化が進んでいるかもしれません。また、定期的にオーバーホールしたほうがピストンのサビ発生などを防止でき、調子が良い状態をキープできると思いますよ。
この190Eの場合は極低速時のジャダー、ペダルへのキックバック、効きの悪さなどがあり、ブレーキフィールが悪化していることも不満にお持ちでした。
各部の測定によりフロントローターは限度値以下に摩耗していました。リアロータは限度には達してませんが程よくすり減った状態。パッドは交換されているようで残厚は十分です。キャリパーはしばらくメンテナンスはされていない様子。
各部の測定の結果をもとに修理方針を相談させていただき、以下のメニューにさせていただきました。
- フロントブレーキローター交換
- リアブレーキローター交換
- キャリパーシール交換(フロント、リア共)
- マスターシリンダ交換
- ブレーキホース交換(フロント、リア共)
- ブレーキパッドは修正研磨して再利用
修理自体は特別に問題は無いのですが、旧車ゆえキャリパーのサビや汚れが目立ちます。
どうしても許せないのでブラストをかけて耐熱ペイントで仕上げます。気持ちよくブレーキを踏んでほしいですからね。
ビストンとシリンダーはサビサビで引き抜くのに苦労しました。ピストンの動きが悪く、おそらく片効きや引き摺りを起こしていたと思います。フィールも悪かったでしょう。
幸いにもピストン、シリンダとも磨けば再利用できる状態でした。また、キャリパーの細々した部品もピカピカに仕上げますよ。
ABSセンサーも粉まみれなので磨いておきました。
さあ、スムーズな動きを想像しながら細心の注意を払ってオーバーホールしたキャリパーや新品のローターを組付けていきます。ブレーキフルードのエア抜きは気が済むまでやります。
ブレーキマスターシリンダーも新品に。
組付けた後、パッドとローターのあたりが付くまで試走します。完全なあたりを出すのはオーナー様に任せて、フィールや効きの変化を楽しんでもらいましょう。
修理後、ブレーキ周りの不具合は解消されたとのこと。
「良くなった!」とご連絡いただくのが何よりのやりがいです。
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