極低速時のブレーキペダル振動の修理 – 190E

ABSの速度センサー信号に不具合が生じると「停止寸前の極低速時にブレーキペダルがグググと振動する」という症状が出ることがあることを紹介しましたが、実際にその症状が現れたクルマを点検修理しました。

何年も前からですが稀にペダルの振動が発生していて、年を追うごとに発生の頻度が増していき、ついにはブレーキを踏んで止まるたびに症状が発生するようになったとのことで入庫いただきました。

このクルマは当社でブレーキ周りをすべて一新していますので、診断箇所はかなり限定することができます。ABSシステムの可能性が濃厚なので、早速診断します。

まずセンサー波形をオシロスコープで確認します。
左車輪(水色)に比べて右(黄色)の信号の振幅が1/2程度しかありません。何かが異常となっているようです。

この場合、原因がセンサー故障とは限りません。あらゆる可能性を調査します。
ケーブル断線・ショート・抵抗増加、ハブ側歯車の摩耗・鉄粉付着、ハブベアリングのガタ等など。また、新品のセンサーと付け替えての調査もします。

このクルマの場合は高速道路で落下物に乗り上げてサスペンションにダメージを負った経緯がありますのでスピンドルのゆがみの点検も行いました。

診断の結果、センサーには問題はありませんでした。問題があった個所は修正してすべてを元通りに組みなおし試走で確認します。オシロスコープでセンサー信号を確認しましたが左右輪の振幅はそろっていました。

しつこく試走しましたが、症状は発生せず根治しました。

複合的に要因が重なった結果のトラブルですので、原因究明せずに安易にセンサー交換をしても一時は治るかもしれませんがしばらくすると再発します。ただしく原因を究明して修理することが肝要です。

何年も悩まされ不安だった極低速時に発生するペダル振動が解消され、気持ちよく乗っていただけけるようになりました。実用車として現役で乗り回してほしいです。

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